2016年に登場した仮想通貨で、大きな注目を浴びているZcash(Zキャッシュ)という仮想通貨があります。2016年10月28日にリリースされた新たな仮想通貨なのですが、高い匿名性があるというところで大きな注目を浴びています。
Zcashとはどんな仮想通貨？
Zcashとは2016年10月28日にリリースされた比較的新しい仮想通貨です。これだけ新しい仮想通貨にもかかわらず、2017年1月の仮想通貨の取引量ランキングでは、13番目におおきな仮想通貨となりました。現在の時価総額は24番目(2018年２月)となっています。発行上限はビットコインと同じ2,100万枚となっていて、単位としては「ZEC」が用いられています。
極めて高い匿名性を持つZcash
リリースされる前の段階から、大きな注目を浴びていたのですが、その理由はゼロ知識証明を用いたことにより、どの仮想通貨よりも秘匿性が高いという点にあります。これまでも、秘匿性を高めた仮想通貨としてMonero(モネロ)やDash(ダッシュ)があるのですが、この2つの仮想通貨ではコイン履歴は秘匿化されるのですが、コインアドレスと取引される数量は秘匿化されていません。
Zcashでは、Moneroなどで秘匿化されるコイン履歴に加えて、コインアドレスと取引される数量も秘匿化されています。ビットコインをはじめとした多くの仮想通貨では送金者、受領者、取引額などの把握は可能となっています。把握できるといってもコインアドレスから取引額などを把握ができるという程度なので、個人の特定はできません。しかし、どのコインアドレスがどれほどの量を、どのコインアドレスへ送金したのかといった情報などを知られたくないというニーズは存在します。そのような課題を解決したのがこのZcashとも言えるでしょう。
また、世界を代表する投資銀行であるJPモルガンが、自社のQuorumにZcashのゼロ知識証明の技術を利用するとの発表もありました。
Zcashの価値はどのように変化した？
上のチャートの期間は2016年10月29日から2017年1月24日までのチャートです。リリースされた段階では大きく盛り上がったのですが、11月半ばにはあまり動きのない状態となってしまい、現在もそのままとなっています。
こちらはZcashの2016年10月29日〜2016年11月4日までのチャートです。リリースされた直後は、取引量が極端に少なかったために、１ZEC＝3299 BTC（約2.4億円）で取引されたという高騰ぶりとなりました。
Zcashを手に入れられる取引所は？
日本でZcashを手に入れられる取引所はCoinCheck(コインチェック)という取引所1つのみです。
こちらの取引所では日本円から直接的にZcashを買うことが可能です。
また海外の大手取引であるPoloniex(ポロニエックス)とKraken(クラーケン)でもZcashの購入が可能です。
Poloniexは世界で1番大きな取引量を持つ取引所で、世界で大人気の仮想通貨の取引所となっています。この取引所ではビットコインからZcashを購入するという形をとるため、日本円から直接Zcashにするということはできません。
Poloniexでは、すべての表記が英語となっているため、その点では注意が必要となります。
Krakenは日本語にも対応しているため、取引するハードルはPoloniexと比べて大幅に下がります。また、取引量はPoloniexに次ぐ世界で2番目に大きな取引所となっているので、世界的な人気の大きさも、かなりのものと判断できます。
Zcashをを保管するウォレットは？
Zcashからは、公式のウォレットが用意されています。取引所などで買ってそのままにしておくと、取引所が攻撃帰された時に流出してしまう危険性があるので、ウォレットに移しておくのが安心できますよね。下のリンク先ではZcashの公式ウォレットの使い方を詳しく説明しています。
Zcashそもそもが新しい仮想通貨ということもあり、ウォレットは少ないです。
その中でもJaxxというウォレットがいち早くZcashの対応をしているので、Jaxxを使うのが良いでしょう。こちらのウォレットはWindowsやMACに対応したパソコン用の他に、iPhoneやAndroidに対応したスマートフォンやタブレット用のアプリも展開しています。
しかし、現在のところパソコン用ではZcashのウォレットを使うことができるのですが、スマートフォンのアプリではまだ使うことができません。スマートフォンでZcashのウォレットを使うにはしばらくアップデートを待つ必要がありそうです。
